「清光と安定は腐れ縁のような関係」「花丸」の未来を感じさせるような第三幕も見どころ満載! 「 特『刀剣乱舞-花丸-』〜華ノ巻〜」加州清光役・増田俊樹さんインタビュー
清光と安定は腐れ縁のような関係
——TVアニメを通して、『刀剣乱舞-花丸-』の収録で思い出に残っているエピソードがあれば教えてください。
増田:他の作品においてもたくさんのキャストさんが参加されていますが、『花丸』のようにキャラクターがずっとたくさん登場する作品ってなかなかないと思うんです。
TVシリーズの最終話あたりで今回出てきたキャラクターたちが全員出る回がありましたが、その回を1日で録り切ったんです。珍しい録り方をしたので今でも覚えています。
だいたいAパートとBパートと分けて録るんですけど、“○○さん入ってください~、○○さん出てください~”と指示される形で、それも出番ごとに時間分けをするわけではなく、一気に全員集められたんです。
なので、スタジオのロビーが大変なことになっていて(笑)。何十人と大の大人たちが待機している様子はすごく面白かったです。
——「雪月華」の収録現場の様子はいかがでしたか?
増田:TVアニメとは違って1本の尺が長いので、パワーアップしたものを作りたいという意気込みを感じました。それに応えるために、役者陣も全力を尽くしたと思います。
——とある本丸の日常や戦闘シーンなど見どころはたくさんありますが、増田さんが感じた「華ノ巻」ならではの見どころ、好きなシーンを教えてください。
増田:やっぱり戦闘シーンは、TVアニメよりも時間を費やして力を入れていますし、『花丸』とは思えないくらいインパクトのあるシーンです。音楽面においても、映画館で楽しんでもらうということでより作り込まれた世界を感じることができると思います。
——「雪ノ巻」では“極”になった安定との戦闘シーンが印象的でしたね。
増田:そうですね。極になった安定と共闘する描写ははじめてだったので、今までとは違った面を垣間見たなと思って正直驚きました。
あれだけ戦うシーンはTVアニメでもなかったので、ものすごい脅威と戦うシーンは「華ノ巻」ならではの見どころかもしれません。
——そして、見どころといえば、テーマソングにも注目が集まっています。清光と安定が歌っている「華ノ巻」のテーマソング「桜花の便り」はどのような曲になっているのでしょうか。
増田:「雪月華」のエンディングテーマとも言える『花丸』の集大成となる曲ですし、清光と安定の2人が歌う曲はたくさん携わらせていただきました。「華ノ巻」のエンディングテーマも本当に大団円を感じる素晴らしい曲になったと思います。
——確かに、すごく楽しくなるような楽曲でした。エンディングテーマの収録はいかがでしたか?
増田:収録は楽しく歌えました。皆さんにも聴いて楽しんでいただきたいです。
——そんな清光と安定、この2人の関係性について増田さんはどのように思われていますか?
増田:何て言ったらいいんだろう……『花丸』の刀剣男士たちはすごく肯定的な人たちが多いというか。ざっくばらんとみんな減らず口も叩かないですし、嫌味も言わないですし、まっすぐな刀剣男士が多いですよね。
もともと因縁がある刀同士でぶつかることはありますが、清光と安定に関しては仲が悪いわけでもなく、お互いを褒め合いまくってベタベタしているわけでもないので、どこか腐れ縁のような関係のように感じます。
——特に、安定に背中を押されて清光が修行に出かける「雪ノ巻」の最後のシーンは、多くのファンがグッときたシーンだと思います。
増田:そうですね。皆さんがグッときていただけた清光が旅立つシーンは僕も印象に残っています。ある意味「雪月華」の中で「雪ノ巻」は三部作の第1作目なので、皆さんにどういう風に映画館で『花丸』を見せるのか、ハードルもあったのではないかと。
そういう意味でも印象深いですし、TVアニメ第2期の安定が旅立つシーンを思い起こさせるようなシーンにもなっているので、ファンだからこそ楽しめる展開になっていると思います。
——信念を持っている加州清光のように、今の増田さん自身が演じること、表現することに対して持っている”ポリシー”があればお聞かせください。
増田:僕の中では今は“応える”ことに集中しているのかもしれません。それは作品の作り手然り、作品を見てくれるファンやお客さん然り、その人たちが求めていることや楽しみたいことに、どれだけ応えられるかを一番注視しています。
自分の意思は無意識のうちに入ってしまうものなので、昔よりも入れないようにしていて。僕という名前がつかないものに関しては、どうにかして自分の痕跡や表現を入れないように。逆に、僕の名前がつくようなものであれば僕自身を旗本にしているので、ちゃんと自分を理解しようという気持ちを持って参加しています。
あと、監督の他の作品やこれまでどういう作品を作ってきたのか、昔だったらそこまで調べなかったところをオーディションの段階からできるだけ知ろうと調べるようになったのはここ最近のことです。
昔はどちらかというと”作品”しか見ていなかったというか、その人たちがどういうものを作ってきてどういうものを作りたいのか、汲み取ろうとしているところが今はあります。
——最後に「華ノ巻」を楽しみにしてる方へメッセージをお願いします。
増田:たくさんのファンに応援し続けていただいた『花丸』を、数年ぶりに劇場三部作という形で皆さんに楽しんでもらえたと思います。
「雪月華」の最後にあたる「華ノ巻」は三部作の集大成ですし、今までやってきたTVアニメをすべて引っ括めた上で『花丸』らしさと、『花丸』の未来を感じさせるような、良い意味で出発でもあり終着点でもある作品になっています。
今まで応援していただいた方々、みんなが楽しめる作品になっているので、楽しんでいただけると嬉しいです。
[スタイリスト/MASAYA ヘアメイク/河口ナオ 衣装協力/Noir Fr]
特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~ 作品情報
華ノ巻:9月1日(木)より3週間限定上映
ストーリー
時は西暦二二〇五年。歴史改変を目論む“歴史修正主義者”による、過去への攻撃がはじまった。
歴史を守る使命を与えられた“審神者(さにわ)”によって励起された最強の付喪神“刀剣男士”。
これは、そんな彼らが“とある本丸”を舞台に、ひたむきに、そしてほがらかに生きる“花丸”な日々の物語。
ある日、審神者が突然倒れてしまった――。
心配する刀剣男士たちをよそに、一向に目を覚ますようすがない審神者。
一方、審神者が倒れたことで時空転移装置が動かなくなり、遠征に出ていた三部隊が帰還できなくなってしまった。
本丸に連絡もできず、いつ戻れるかもわからぬまま、十八振の刀剣男士たちはそれぞれ平安時代・戦国時代・江戸時代で過ごすことを余儀なくされる。
そのころとある本丸では、審神者が倒れたのはどうやら別の時代に出陣していた部隊が持ち帰った玉鋼がきっかけであることを突き止める。
しかしどうすれば審神者が意識を取り戻すのかは不明なまま……。刀剣男士たちが困惑する中、この本丸の始まりの一振である加州清光は、クダギツネのこんのすけに審神者を目覚めさせるには“夢”の世界で審神者の心を開放しなければいけないと聞く。
そして加州清光は相棒である大和守安定と二振で、未知の世界へと出陣する。
とある本丸最大の危機に、刀剣男士たちが挑む!
三部作「特『刀剣乱舞-花丸-』~雪月華~」堂々の完結編!!
スタッフ
原案:「刀剣乱舞-ONLINE-」より(DMM GAMES/NITRO PLUS)
監督:野呂純恵
脚本:猫田幸
キャラクターデザイン:谷口淳一郎
総作画監督:松浦麻衣
サブキャラクターデザイン:森光恵 飯田恵理子
刀剣デザイン:秋篠denforword日和 中島絵理
プロップデザイン:伊澤珠美 秋篠denforword日和 小野和美
美術設定:高橋武之
美術監督:安田ゆかり(オリーブ)
色彩設計:真壁源太
撮影監督:呉健弘
編集:坪根健太郎(リアル・ティ)
音響監督:郷文裕貴
音響効果:中野勝博
音楽:川井憲次
アニメーション制作:動画工房
特『刀剣乱舞-花丸-』~雪ノ巻~ 監督:直谷たかし
特『刀剣乱舞-花丸-』~月ノ巻~ 監督:越田知明
配給:東宝映像事業部
キャスト
加州清光:増田俊樹
大和守安定:市来光弘
へし切長谷部:新垣樽助
獅子王:逢坂良太
鶴丸国永:斉藤壮馬