この記事をかいた人
- 阿部裕華
- アニメ・音楽・映画・漫画・商業BLを愛するインタビューライター
――正宗は中学3年生ですが、榎木さんはどんな中学生でしたか?
榎木:野球部に入っていたのですが、すごく頑張っていたわけでもなく……。普通に友達と遊んでいましたかね。ゲームとかよりは、外にどこか行くとか。みんなで自転車に乗って、銭湯に行くのにハマっていましたね。数百円で入れるので、お金があまりない中学生にはちょうどいい場所でした。
――ということは、今の仕事に繋がるようなアニメ、漫画、ゲームにはあまり触れていなかった?
榎木:そうですね。漫画はジャンプとかを読んでいましたが、中学生なのでそんなにお金もなかったですし。今はみんなスマホを持ってネットでいろいろ読んだり遊んだりしていますけど、当時はガラケーですし持っている人がいたりいなかったりして情報があまり入ってこなかったので。アニメが夜中に放送していることすら知りませんでした。
――ちなみに、中学生時代、恋はしていましたか?
榎木:していなかったと思うんですよ。特に誰が好きとかもなく、割とふわーっと楽しく過ごしていましたね。「友達と銭湯に行って遊ぶのが楽しい!」みたいな感じでした(笑)。
――では、中学生時代は将来の夢とかもあまり考えていなかったのでしょうか。
榎木:思い返してみると、将来の夢は“学校の先生”でした。子どもが好きで、いとこの面倒をよく見ていたんです。中学校の職業体験も幼稚園でしたし。なんとなく教職課程を取ろうと思って大学に入りました。でも、頭が悪すぎたのか、大学1年生で留年が決定してしまって(苦笑)。そこから「教師は無理かもな……」と諦めました。
――本作のキャッチコピーが<恋する衝動>ですが、榎木さんが衝動的になってしまう瞬間はありますか?
榎木:ラーメン屋を前にすると衝動的に入ってしまうことが多いです。今日の取材現場近くにもめちゃめちゃ有名なラーメン屋さんがあるので、気になっています(笑)。ラーメン屋ってどこにでもあるので、衝動的に入りやすいというのもあるんですよね。
――匂いにつられて入りたくなることもありますよね(笑)。また、本作はいい意味で衝撃の展開が描かれていますが、最近衝撃を受けたことはありますか。
榎木:あります! 先日テレビを見ていたら、B'zの稲葉(浩志)さんのお兄さんが出ていたんですよ。お兄さんの年齢が60代前半だったので、稲葉さんの年齢を調べてみたら58歳という。「58歳!?」と思って、最近の写真を見てみたらすごくカッコいい。なんでこんなに若いんだろうと、かなり衝撃を受けました。自分も58歳で、この感じだったらいいなと思っています(笑)。
――面白いお話をありがとうございます(笑)。それでは最後に、『アリスとテレス』を楽しみにしている方へメッセージをお願いします。
榎木:岡田監督がものすごく思いを込めて作られた作品であり、アフレコではみんなすごく手応えを感じていました。アフレコが終わった後は拍手が起きるほど、自分たち的にもいいものができたと思っています。そして、MAPPAのスタッフさん達がすごく頑張ってくださって、とても美しい映像になっていますので、ぜひ皆さん劇場でご覧ください。よろしくお願いします。
[インタビュー/阿部裕華 撮影/小川遼]
アニメ・音楽・映画・漫画・商業BLを愛するインタビューライター。Webメディアのディレクター・編集を経て、フリーライターとしてエンタメ・ビジネス領域で活動。共著「BL塾 ボーイズラブのこと、もっと知ってみませんか?」発売中。