この記事をかいた人
- わたなべみきこ
- 出産を機にライターになる。『シャーマンキング』『鋼の錬金術師』『アイドリッシュセブン』と好きなジャンルは様々。
2024年4月より放送開始のテレビアニメ『忘却バッテリー』(原作・みかわ絵子先生)。記憶喪失の主人公という今までの野球漫画にないユニークな設定が特徴で、癖のある個性豊かなキャラクターたちやギャグとシリアスの絶妙なバランスなどが魅力の作品です。
清峰葉流火(きよみねはるか)は、天才的な野球センスを持った剛腕投手。シニア時代には女房役の捕手・要圭とともに数多の球児たちの心を折ってきました。
本稿では、清峰葉流火の強さや性格、要圭との関係や今後の注目シーンなどをまとめてお届けします。
※本記事にはネタバレが含まれます。
シニア時代に完全無欠を誇った剛腕投手で、打撃に関しても天才的なセンスの持ち主。野球名門校から多数のスカウトを受けていたものの、幼馴染である要とバッテリーを組んで野球がしたい一心で、要といっしょに小手指高校に進学。野球以外はダメな部分が多く、特にコミュニケーション能力は壊滅的。天才肌で口数が少なく、さらに自己中心的な発言や傍若無人な振舞いも多い。
学校学年:小手指高校1年生
ポジション:投手(ピッチャー)
投打:右投右打
身長:185cm
誕生日:12月10日
血液型:B型
兄弟:兄(趣味はAV鑑賞)
出身:宝谷シニア
185cmの恵まれたフィジカルを駆使して140キロの球を繰り出す清峰。軌道や速度のコントロールもお手の物で、その力強い投球ひとつで試合の流れを一気に変えてしまうほどの威力を持っています。
中学時代は名門チーム・宝谷シニアに所属し、バッテリーの要とともに対戦相手の心を折るほどの圧倒的実力差を見せつけ、“怪物バッテリー”、“天才バッテリー”などと呼ばれていました。
バッティングに関してもその才能は群を抜いており、宝谷シニアでは四番を任されるほどの実力の持ち主。足も速く、まさに野球の神に愛された天才です。
清峰自身も努力を欠かしておらず、早朝の最低限のルーティンだけでもランニング5km、素振り500回、筋トレ30分と超過酷。教室でも常にハンドグリップで握力を鍛えています。恵まれた才能を努力で伸ばしたからこそ清峰葉流火は「完全無欠の投手」と呼ばれるまでになったのです。
野球においてはとんでもない才能を持つ清峰ですが、性格には少々難あり。幼馴染の要には素直で従順な態度を取るものの、基本的に唯我独尊で我が道を行くタイプ。他者への関心が極めて薄く、自分が勝った相手のことは一切覚えていません。
口数は少ないのですが、相手の心情を考えずストレートに物を言ってしまうため、口を開けば高確率で火種を生んでしまいます。桁外れの才能を伴った努力家であるがゆえに「できない」ということが理解できず、無自覚のうちに人を傷つけてしまうことも。
その一方で、誰もが認める実力を持つ清峰のストレートな物言いだからこそ、チームメイトの背中を強く後押しする場面も少なくありません。
端麗な容姿から女子に声をかけられることも多いのですが、色恋に全く興味がないうえに邪険に追い払ってしまうため、発展することはない模様。
感情が表に出ることも少なく、常に淡々としていてクールです。しかし、野球のこととなるとそれは一変。超が付くほどの負けず嫌いの一面を見せます。自分の球を打った相手や実力を認めた相手のことはしっかり記憶し、執念深く勝ちを狙い続けます。
負けず嫌いはチームメイト相手にも発揮され、投球のみならず打撃や足の速さなど野球全般において誰よりも優れていたいようです。一方で野球以外のことには負けず嫌いは発揮されず、勉強に関しては部内最低レベルであり、授業中も筋トレしたり早弁したりとやりたい放題の様子。
「おや…?」じゃないんだよ pic.twitter.com/2oZrAobp7N
— みかわ絵子 (@mikawaeco) October 31, 2020
外ではまるで王様のような振舞いをする清峰が絶対に逆らえない相手が兄・葉流馬(はるま)。幼い頃から絶対王政を敷かれていたため、兄よりも大きい体格になった今でも兄には全く逆らうことができません。
葉流馬は、AV保有数7千本を誇るキングオブAV鑑賞ニストという、弟とは別ベクトルで強烈な人物。さらに、野球部のプレイスタイルさえわかればその人物の趣味嗜好全てを叶えるAVを提供できるという恐ろしいスキルの持ち主です。
そんな趣味に反して性格は礼儀正しく、弟の友達にも丁寧で紳士的。無礼な振舞いの多い弟を少々過激に諫めます。ちなみに清峰自身はAVを見たことはなく、「そんな暇があったら筋トレする」とのこと。
清峰が野球部のない都立小手指高校を選んだ理由は、要が進学するから。完全無欠の中学生投手の元には全国の強豪野球部74校からスカウトが来ていましたが、多くの球児の夢である「甲子園出場」よりも「圭と野球をすること」の方が彼にとっては大事だったのです。
元々要とは家が近所の幼馴染であり、初めてキャッチボールをした相手も要。清峰はそのキャッチボールで野球の楽しさに目覚めます。最強のバッテリーとして甲子園に行く約束をしたふたりは、共に硬式野球チームに加入したのでした。
誰が見ても才能があった清峰の元には多くの大人が寄ってきて様々な助言をします。その助言に惑わされ悩む清峰を支えたのが要でした。要は、初めてキャッチボールをした時に清峰の才能に気付いており、その才能を最大限に引き出せるよう勉強と練習を重ねて清峰をサポートします。
そうやって幼い頃から長年にわたって培われた信頼関係があるため、清峰は要に絶対的な信頼を置いており、彼にだけは従順で素直な態度を取るのです。記憶喪失に関しても「記憶がなくても圭は圭だから」とあまり気にしていません。
苦手な人とのコミュニケーションは全て要に任せきりだった清峰。しかし、要が記憶喪失になったことで自身でもチームメイトたちとコミュニケーションを取らなければならなくなります。さらに、部員の少ない無名の野球部という環境が他人に関心がなく傍若無人な態度だった清峰に変化をもたらすことに。
大会を勝ち抜いていくためには、エースである清峰を投げ続けさせるわけにはいかない小手指高校は、小学校時代に控えの控えで投手経験のある2年生の鈴木を投手に起用し、清峰の温存策を講じます。
試合は7回まで進んだものの鈴木の体力も限界となり、小手指は満塁のピンチに。満を持してマウンドに出る清峰は「鈴木さん、ナイピです」と一言。お世辞を言わない清峰だからこそ、これは本心からくる褒め言葉だと感じられます。
鈴木のおかげで体力を温存できた清峰の投球は絶好調で、残りのイニングを投げ切り見事小手指は試合に勝利。これまでの清峰であれば、決して上手くはない鈴木の名前を覚えることもしなかったでしょう。清峰の人間的成長が感じられます。
清峰葉流火を演じるのは増田俊樹さん。1990年3月8日生まれ、広島県出身。『あんさんぶるスターズ!!』の朔間零役をはじめ、『アイドリッシュセブン』の和泉一織役など、人気作品のキャラクターを多く演じています。
野球に関しては究極のスペックを持つ一方、人間的にはかなり問題ありな清峰葉流火。要が記憶喪失にならなければ強豪野球部に入部し、甲子園のスターになっていたに違いありません。
そんな彼が都立高校に進学したからこそ成長していく姿が本作の見どころのひとつ。清峰葉流火の活躍と成長に注目です!
1990年生まれ、福岡県出身。小学生の頃『シャーマンキング』でオタクになり、以降『鋼の錬金術師』『今日からマ王!』『おおきく振りかぶって』などの作品と共に青春時代を過ごす。結婚・出産を機にライターとなり、現在はアプリゲーム『アイドリッシュセブン』を中心に様々な作品を楽しみつつ、面白い記事とは……?を考える日々。BUMP OF CHICKENとUNISON SQUARE GARDENの熱烈なファン。