
春アニメ『よう実』4th Season ED「ライアーヴェール」ZAQインタビュー|“音数の引き算”とヒップホップ×ジャズで描くヒロインたちの心理
TVアニメ『ようこそ実力至上主義の教室へ4th Season 2年生編1学期』EDテーマ「ライアーヴェール」を2026年4月22日にリリースしたZAQさん。これまでの『よう実』シリーズで、OPテーマを「カーストルーム」(17年)、「Dance In The Game」(22年)、「マイナーピース」(24年)と3曲リリースしてきた彼女が、初めて手掛けるEDテーマ。妖艶で、おしゃれで、かっこいい「ライアーヴェール」が生まれた背景などを語っていただきました。
音数を引き算し、これまでとは違う自分を見せつけた「ライアーヴェール」
──ここまで4クール続き、ずっと目が離せない展開が続いていますが、TVアニメ『ようこそ実力至上主義の教室へ』シリーズの魅力を教えてください。
ZAQさん(以下、ZAQ):まず一番大きいのは、主人公・綾小路清隆が魅力的すぎるところにあると思います。いわゆる「最強主人公」なんだけど、表に出さずに裏で全部コントロールするタイプ。この「無感情っぽいのに全部お見通しな感じ」がとにかくかっこいいと感じます。普通の努力型主人公とは真逆で、「勝つためなら手段を選ばない冷徹さ」に緊張感があって、そこが物語をずっと面白くしているところなんじゃないかなと思います。
また、この作品は、「実力主義」を掲げていますが、その“実力”って何?という問いをずっと投げてくる作品だと思っていて……。学力なのか? 身体能力なのか? 人心掌握なのか? 嘘をつく力なのか?というのを視聴者に問いかけているような気もしていて、そこも面白いと感じています。
──そんな「よう実」の主題歌を、ZAQさんは手掛け続けています。それらの楽曲で共通しているのが、ジャズをベースにしているところだと思います。そもそもなぜジャズをベースにしていったのでしょうか? そして今回のEDテーマ「ライアーヴェール」は、ヒップホップ✕ジャズになっています。ここにたどり着いた経緯も教えてください。
ZAQ:1stシーズンのOPテーマの「カーストルーム」を作るときに、暑苦しくないかっこよさのある楽曲を作りたいと思いました。クールでどこか澄ました主人公のイメージだと、ジャズがいいのではないかと思ったのです。でも一種の学園青春ものではあるので、ディープすぎるジャズは違うなと思いました。だから、サビなどのメロディはポップに振り切ろう。と、作った記憶があります。
4thシーズンでは、EDテーマのアニメーションが妖艶になる予定だ、と制作サイドからきいていたので、かっこいい×エロいという印象から、ローファイな感じのヒップホップジャズを提案させていただきました。
──実際、その通りのEDアニメーションになっていましたね。
ZAQ:綾小路のハーレムだ…!という印象です(笑)。EDテーマということで、あまり激しくアニメーションが動くことはないであろうということは想定していましたが、CGによる蛇がぬるぬる動くところなどがエロティカルで素敵でした。女性たちの美しさに惚れ惚れしていたら、最後の最後で髑髏が崩壊する絵になっていて、ちゃんと不穏な後味を残すところが『よう実』らしくて好きでした。
──これまでOPテーマだったところが、EDテーマになったということに関してはいかがでしたか? すごく新鮮に聴こえたのですが。
ZAQ:今までソリッドな楽曲を『よう実』では歌ってきたので、新たな挑戦として楽しみました。イントロで心を掴みに行く過去作品と違い、雰囲気でムーディにもっていくという狙いがあったのと、音の数で押し切るアツい楽曲よりも、今回は音数の引き算をして、より今までの自分とは違う自分を見せたいと思いました。いわゆるエンディングらしさというものは特に意識はしていなくて、あくまで過去の自分の作品との比較。それが『よう実』にどうフィットするかを楽しんで作っています。
──その引き算が、素晴らしかったです。歌声から始まるのではなく、スクラッチ音など、イントロがあるエンディングならではのアプローチで、サウンドもおしゃれでしたが、アレンジや演奏での聴きどころやこだわりポイントを教えてください。
ZAQ:ドラムのビート、スクラッチ周りは、ZAQがとっても尊敬しているDJ Chika aka Inheritさんにお願いしていて、ZAQが生み出せないグルーヴを出してもらっています。ベースは、ZAQの楽曲を数多く弾いてくださっている田辺トシノさんにお願いしていて、ギターは、大人っぽい渋いジャズギターサウンドが欲しかったので、伊丹雅博さんにお願いしています。アコギによるギターソロを何本も録りましたが、どれも素敵すぎて全部使いたいほどでした。最終的にはメロディアスでありながら技巧的な部分もあるソロを選びました。
ピアノは、ゴリゴリ弾きまくる攻めた演奏が欲しかったので、ずっとご一緒したいと思っていた荒幡亮平さんにお願いしました。「もっと暴れてください! もっと自由に弾いてください!」とお願いしたことを覚えています。
──歌詞についてもお聞かせください。「カーストルーム」は堀北鈴音、「Dance In The Game」は主人公の綾小路清隆、「マイナーピース」は坂柳有栖とのバトルというように、そのクールの内容を意識した作詞をしてきていますが、「ライアーヴェール」は、どのようなことを意識して作詞をされたのでしょうか?
ZAQ:4thシーズンのキーマンとなるであろう天沢一夏や七瀬 翼、軽井沢恵、堀北鈴音、櫛󠄁田桔梗……。いろいろな角度から見える綾小路をイメージしました。
軽井沢からすれば恋慕だし、櫛田からみれば嫌悪、坂柳からみれば嫉妬、堀北から見れば戦友、七瀬から見れば底知れぬ怪物に見えているかもしれない。そう言った女性の気持ちが入り乱れて澱んでいる、カオスな歌詞になっていると思います。この歌を聴いた綾小路は「見抜けるものなら見抜いてみろ」と思っているかも知れません。という妄想を馳せました。




























