音楽
LiSA|テレビアニメ「鬼滅の刃」無限列車編「明け星/白銀」インタビュー

LiSA テレビアニメ「鬼滅の刃」無限列車編オープニング&エンディングテーマ「明け星 / 白銀」インタビュー|LiSAさんが語る梶浦由記さんの楽曲へのこだわり、そして自身が歌唱に込めた想いとは?

「希望」に対しての2人の解釈の違いも? オープニング映像を見て感じた新たな発見

――歌詞も「無限列車編」の世界観そのままで。1Aの「車輪(くるま)は何処へ進む 混沌の吹き荒れる夜に」は真夜中に走る無限列車のイメージ、「優しく誘う昨日に手を振って」は魘夢が見せる温かい家族との夢の世界に別れを告げているようでもあったり。

LiSA:梶浦さんと歌詞の話をした時に、「人から託されたものは時に希望とは反対側のようなものに感じる」とおっしゃっていて、それが強く表れているのがこの曲かなと。逆に「白銀」に「希望」を「希望」として表現しているメロディや言葉の表現があるなと思いました。

梶浦さんの「希望」への概念を聞くと、サビの「どうしても指して動かないから」のフレーズはどちらにも解釈できるんですよね。私はそこに希望を込めて歌ってしまうけど、梶浦さんは「希望」とは逆の存在がが後押しするような悲しみみたいな感じで。どちらも指しているものは同じだけど、感情の表現の仕方として過程が違うのかなと。

――またタイトルも無限列車は真夜中に走り続けているので、夜明けへとつながる時間的な意味と、悩み苦しんだ先にある希望にもつながっている気がしました。そして歌詞全体に炭治郎の想いも感じられて。

LiSA:私は最初、追いかける側の気持ちとして受け取っていましたが、オープニング映像と一緒に聴いた時に煉獄さんが家族や父親、助けた人たち、そして同じ鬼殺隊のメンバーから託された気持ちにもとらえられるなと思いました。だからいろいろな皆さんの背景や心情に寄り添えるフレーズになっていますし、アニメが回を重ねるごとにその時々のキャラクターたちに寄り添っている内容にもなっていると思いました。

――お気に入りのフレーズを挙げるとすれば?

LiSA:2番の「遠吠えが月を堕とす」から「白い道を行く」までの梶浦さんの階段を降りるようなフレーズが好きです。

レコーディングは梶浦さんをいかにキュンとさせるかを念頭に事前に3種類のプランを準備?

――レコーディングは梶浦さんも立ち会われたそうですが、

LiSA:梶浦さんにどれだけキュンとしていただけるかを考えて、事前にプランAからCまで作って、1つひとつプレゼンをしていく感じで。その中から選んでくださったり、「もうちょっとこんな感じがいいかも」とアドバイスをいただいたりしました。

――いつもレコーディングについてうかがうと感じたままに歌うみたいにおっしゃっていた気がしましたが、今回は事前準備も念入りに?

LiSA:いえいえ。私、結構プランナーなんですよ! その上で、各曲、様々な作家さんがいらっしゃって、その場で引き出してもらうもの、提示していただくものがいろいろあり、その場で生まれるものも多々あります。

梶浦さんとは過去に何度もご一緒させていただいているので、「梶浦さんが表現したいもの」や「私が思うもの」が無言のうちに楽曲の中で表現されていることが理解できた上だったので、プランは立てやすかったです。

梶浦さんもご自身の中でプランを持っていらっしゃっていて、お互いのプランを出し合う感じで、梶浦さんが「このフレーズは私のCで」みたいな。ただレコーディングしに行って、手ほどきしていただくというよりも、その場で一緒にずっと作っている感覚でした。

梶浦さんにお会いした時にきちんと提示できるようにきちんとプランを用意していかなければいけないとかなり自主練をしたので、レコーディング前にはかなりの時間を要しました。

――LiSAさんは天才肌だと思っていましたが、実は努力型だったんですね?(笑)

LiSA:私は、こそ練派ですから(笑)。

 

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